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酩酊と泥酔の違いとは?法的にはどのように扱われる?

法律に関係する言葉
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酔っぱらっている状態として、「泥酔」と「酩酊」という言葉があります。

泥酔は日常会話でも普通に使われる表現ですが、酩酊はあまり聞くことはないかもしれません。

ただ、酩酊は責任能力との関係でよく問われるテーマですので、その意味を理解しておくことは大切です。

この記事では、泥酔と酩酊について、その違いと意味について分かりやすく説明しています。

また、これらの状態が法的な観点からどのように扱われるかについても触れています。

酩酊と泥酔の違いを一口でまとめます

最初に、酩酊と泥酔との違いを簡単にまとめます。

「酩酊」とは、お酒の影響で、判断力が低下した状態を指します。
この時、人は誇大妄想的な気分になることがあります。
つまり、かなり酔っ払っている状態です。

一方、「泥酔」とは、もっと進んだ酔いの状態を表します。
意識が混沌とし、正常な判断ができなくなるほどに酔っています。
言い換えれば、自分でも何をしているのかわからないくらい酔っている状態です。

さらに簡潔にまとめると

  • 酩酊:かなり酔っているけれど、まだ何をしているかわかる状態
  • 泥酔:もっと酔って、自分の行動がコントロールできない状態

ということになります。

酩酊とは?

「酩酊」は「めいてい」と読みます。

その意味は、お酒や薬物の影響で大脳が軽く麻痺し、自己抑制や判断力が低下した状態を指します。

日常生活ではあまり耳にしないかもしれませんが、お酒を楽しむ際には知っておきたい用語の一つです。

例えば、会社の忘年会でお酒を楽しんでいるとき、気がついたら周りがぐるぐると回り始め、足元がおぼつかなくなる…

これがまさに「酩酊」の状態です。
自己抑制が効かなくなり、普段は言わないようなことを口にしてしまうこともあるでしょう。

また、酩酊状態では、判断力が低下し、思わぬトラブルに巻き込まれることもあります。
例えば、酩酊している人がATMで大金を引き出し、それを詐欺師に奪われるといった事件も報告されています。

酩酊は、楽しいお酒の席を盛り上げる一方で、トラブルの原因にもなり得る状態です。

だからこそ、お酒を飲む際には自分の限界を知り、適度に楽しむことが大切です。
友人や同僚との楽しい時間を過ごすためにも、酩酊という言葉の意味を心に留めておきましょう。

泥酔とは?

次に、泥酔について詳しく説明します。

「泥酔」は「でいすい」と読みます。

泥酔とは、お酒によって正体をなくすほどひどく酔う状態を指します。

言葉の由来としては、水がないと酔って泥土のようになるとされる虫「泥」から来ています。

つまり、泥酔とは、自分が何をしているのかわからないほど深く酔っている状態を表すのです。

例えば、大学のサークルの飲み会で、ある学生がお酒を飲み過ぎて、道端で寝てしまうような状況は「泥酔」の典型的な例です。
このような状態では、自分の安全さえも守れなくなるため、非常に危険です。

泥酔は、酩酊よりもさらに進んだ酔いの状態です。
酩酊はかなり酔っていても、まだ自分の行動をある程度は理解できる状態ですが、泥酔すると、その判断力も失われ、自分の行動をコントロールできなくなります。

泥酔は、個人の健康だけでなく、周囲にも迷惑をかける可能性が高いです。
例えば、泥酔した人が公共の場で騒ぎを起こしたり、他人に迷惑をかけたりすることがあります。

お酒は楽しく適量を守って飲むことが大切です。
泥酔を避けるためにも、自分の限界を知り、周囲の人と協力して安全に楽しむことが重要になりますね。

泥酔すると警察に保護されることがあります!

泥酔してしまった場合、警察に保護されることがあります。

これは、警察官職務執行法という法律で規定されており、酔っ払ってしまった人が、自分自身や他人に危害を加える可能性があるため、安全のための措置です。

例えば、ある夜、友人と飲み会を楽しんだ後、一人で帰宅しようとしたが、道端で倒れてしまったとします。
通行人が心配して警察に通報し、警察が酔っ払いを保護するケースです。
この場合、警察は本人の安全を確保するため、一時的に保護することになります。

保護された後、酔いが覚めて自宅に帰れる状態であれば、そのまま帰宅させられます。
また、本人が連絡先を伝えられる場合は、家族や友人に連絡が取られ、引き取りに来てもらうこともあります。

しかし、暴れて手のつけられない場合は、警察の留置施設で一時的に保護されることもあります。

このように、泥酔すると警察のお世話になることもあり得るので、十分に注意しましょう。

飲酒と犯罪の責任能力の関係は?

飲酒と犯罪の責任能力の関係は、ややこしい問題です。

かなり専門的な話になりますが、簡単に説明しますね。

一般的に、飲酒が犯罪行為の原因となった場合、その人の責任能力がどの程度あるのかが重要なポイントになります。

飲酒による酩酊状態は大きく分けて「単純酩酊」と「異常酩酊」に分類されます。

単純酩酊の場合、人は正常な判断力を保ちながらも酔っている状態であり、完全な責任能力が認められます。

一方、異常酩酊には「複雑酩酊」と「病的酩酊」があり、これらは責任能力に影響を及ぼす可能性があります。

例えば、ある男性が飲酒後に暴力行為を起こしたケースを考えてみましょう。
この場合、彼が単純酩酊状態であれば、彼の行動には完全な責任能力があると見なされます。

しかし、もし彼が複雑酩酊や病的酩酊の状態であれば、彼の責任能力は限定されるか、あるいは全く認められない可能性があります。

複雑酩酊は、異常な言動が見られる状態を指し、病的酩酊は、てんかんや慢性アルコール中毒などの病的要素により意識障害や幻覚妄想が生じる状態を指します。
複雑酩酊の場合、限定責任能力が認められることがあり、病的酩酊の場合は責任無能力とされることがあります。

ただし、実際にはこれらの区別は曖昧であり、責任能力を争うためには証拠の収集や弁護士との入念な打ち合わせが必要です。

飲酒による犯罪行為は、単に酔っていたからといって容易に責任を免れるわけではなく、個々のケースに応じた慎重な判断が求められるというわけです。

あと、当たり前のことですが、お酒を飲んだら車の運転は絶対にしてはいけません!

呼気中アルコール濃度によって、罰則が科されるかどうか判断されますが、一滴でも飲んでしまったらアウトと考えましょう。
お酒に強いかどうかは関係ありません。

また、意外と見落とされがちですが、飲酒による自転車の運転も禁止されています。
最近は自転車による事故も増えいるので、十分に注意しましょう!

まとめ

この記事では、酔っ払いの状態を表す「酩酊」と「泥酔」について、その違いと意味を分かりやすく説明しました。

酩酊は判断力が低下するものの、何をしているかはわかる状態ですが、泥酔はそれを超え、自分の行動をコントロールできない状態を指します。

また、これらの状態が法的な観点からどう扱われるかについても触れました。

お酒を楽しむ際は、自分の限界を知り、安全に楽しむことが大切です。

飲酒運転は絶対に避け、自転車の運転も注意しましょう。

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